別記事書くために、四柱推命の通信講座のことをネット検索していたときのこと。とある四柱推命通信講座のページを見つけまして、その先生が動画で三柱推命の解説をされておりました。四柱推命じゃないですよ。三柱推命です。
時柱どこ行った?問題はさておいて、その中で、天中殺についても言及されていました。
天中殺には「やったらいけないこと」というのはない。
何が起こったとしても全て自分が変わるためのものだから。
とおっしゃっておりました。
天中殺(空亡とも言います)は、十干と十二支の組み合わせで最後に余るふたつの支のことを言います。例えば、甲子から始まる組み合わせは、甲子、乙丑、丙寅、丁卯、戊辰、己巳、庚午、辛未、壬申、癸酉、となり、十干の間に戌と亥が回って来ません。
このふたつの支は天から力を得られないということで、日干が上記組み合わせの干支の人は「戌亥天中殺」、というのだそうです。同じように、甲戌から始まる組み合わせ、甲戌、乙亥、丙子、丁丑、戊寅、己卯、庚辰、辛巳、壬午、癸未は「申酉天中殺」になります。
他に「子丑天中殺」「寅卯天中殺」「辰巳天中殺」「午未天中殺」とあります。
(その動画を全部見たわけではないので、もしかすると趣旨が違っているかもしれませんが)
何が起こったとしても全て自分が変わるためのもの。
では逆に言えば、天中殺の期間は、何かしらが起こる方が良いのですね。だって自分が変われるんだから。だから、天中殺期間にやってはいけないこと、というのがない。
いえね、これが何か大きな事件が起った後に「あぁあの時天中殺だったからだ」って分かったとしたら、百歩譲ってそんな慰め(「これはあなたが変わるために起こったことだよ」)もあってもいいかなと思いますよ。
だけど、前もって天中殺なのが分かっていて、「あぁ。今年天中殺だわ。悪いことが起こるけど、それはすべて自分のため」って思えます?
事故しやすい運気だって分かってて敢えて寝不足でハンドル握ったり、金運下がるって分かっていながら敢えてMLMに手を出します?
普通なら天中殺期間には「無謀な運転」や「考えなしの投資」はやってはいけないことになりませんか?(天中殺期間じゃなくたって、これらはやってはいけないことですけどね💦)
何より、「実際身に起こらなければ自分が変われない」なら、占いの存在意義ってなんなのでしょう。ちょっと考えてしまいますね。
天中殺とは、細木数子先生の「大殺界」ともあいまって、また言葉に「殺」と入ってるからかとても怖いもののようなイメージがありましたけれど。現に昔(昭和時代~平成前半くらい)はテレビや本で、「天中殺には大変なことが起こりますよ!」ってコワイもの扱いしてたと思うのですが。
でも最近よく耳にするのはこの三柱推命の先生がおっしゃったような「天中殺は自分のために起こる」とか、もし悪いことが起きなければ「それは〇〇によって好転したのだ」とか、「天中殺は恐れることはないですよ」っていう流れですね。扱いがちょっと軽めになってます。もしそうであれば、普段の運気の悪いときとそんなに変わらないのではないかと思います。だったら特別「天中殺、天中殺」言わなくってもいいんじゃないでしょうか。
そもそも「天中殺」自体、あるのかないのか。だって、天中殺でも悪いことがなかった人、いますよね。天中殺じゃない年に、天中殺よりひどい目に遭った人、いますよね?運気の良い時悪い時、人間誰しもあるものです。
中国式四柱推命ももちろん、運気の良し悪しをきちんと四柱で判断します。その運気の悪い時期が偶然「天中殺」と言われるときと重なるときもあります。でもそうでないことも十分あり得るのです。
私自身「辰巳天中殺」ですが、辰年も巳年も良いこともあれば悪いこともありました。特に人生最大の試練、のようなことがあったかというと、もっと辛いことは他の年にありましたしね。別に毎年4月(辰月)5月(巳月)が調子悪いということもないです。なので、「天中殺」に悪いことが起こる、運気が悪くなる、というのは眉唾じゃないか、という話でした。
私の鑑定では「空亡」「天中殺」は出てきません。
「今年、天中殺と言われたのですが・・・」のようなご質問をしてくださるお客様には、「天中殺自体に特に意味はありません。」と最初にお断りしてから、運気の良し悪しを見ていきます。