中医学と中国式四柱推命

中国式四柱推命
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中医学と中国式四柱推命

中医学の歴史

中国伝統医学(中医学)の成立は、紀元前400年~200年頃とも言われ、2000年以上の歴史を持っています。

中国は国土が広く、南は温暖湿潤、西は乾燥、北は寒く、東は海のそばで温かいいといった各地の特色があり、また土地によって作られる作物や捕れる動物も異なるため、それぞれの地域で発生した医療技術をその土地の自然環境とを結びつけ、初めて体系的にまとめたのがかの有名な「黄帝内経」(素問・霊柩からなる)です。黄帝内経には人体の生理や病理など基礎医学の内容と、鍼灸の基礎知識が書かれています。

そこから派生して、薬物の効能をまとめた「神農本草経」、弁症理論と方剤学の基礎を確立した「傷寒論」と発展を遂げていきます。今日本にある漢方薬も、これらの理論を日本の風土に合うように発展させたものであると考えてよいでしょう。

五つの物質、五つの臓器、五つの腑

さて、この中医学の基本に「五行説」があります。

「宇宙観の万物は、すべて木・火・土・金・水という5種類の物質の運動と変化によって生成されている」という考え方です。これに基づいて自然界と人体を五行に分類したものが「五行分類表」です。

人間の体も五臓六腑五官(五臓が支配する感覚器)・五主(五臓のつかさどる器官)・五液(涙や汗、よだれ、鼻水、唾)・・・など細かく分類されています。

季節は五季に分けられ、それぞれに対応する色(顔色、五色)、感情(五情)、五味(変調したときに好む味、酸・苦・甘・辛・塩辛い)、五臭(変調したときの体臭や口臭、油臭い・焦げ臭い・甘い・生臭い・腐敗臭)、さらには五臓を養う果物(五果、スモモ・アンズ・ナツメ・桃・栗)や畜肉(五畜、鶏・羊・牛・馬・豚)などもこの五行に分類することが出来ます。

一部を表にまとめます。

 

四柱推命にも応用できる

四柱推命も五行説に基づいた理論であり、命式中にある五行の強弱を出して占います。体質についてはこの五行の強弱によって判断がきでます。

命式中の強い五行が喜神であればさほど問題はありません。

ですが強い五行が忌神の場合、その五行にあたる五臓などに影響が出る場合があります。

またその忌神が喜神の五行を強く剋すと、その喜神の五行に影響が出る場合があります。

※必ず不調が出る、というものでもありません。不調が出やすい傾向があるということです。

 

例えば、忌神木が強く、喜神土が弱い場合。

木の五行は肝、胆、目、筋などですから、もともとの生まれつきの体質あるいは忌神木の強まる行運の時期に、肝臓や胆のうに不調が出たり、乱視や弱視など目が悪かったり疲れやすい、筋肉が痛んだりしやすい傾向があります。また肝は自律神経と深い関係がありますので、精神面で不安定になりやすくなります。怒りっぽいというのも特徴でしょう(分類表を見てください)。

 

また喜神土が忌神木に強く剋されている場合、土の五行の脾・胃(どちらも消化器官)、肉(体の肉部分)に不調が出やすく、消化器系の病気や食欲不振、食べても太らないとか、糖尿病といった病気になりやすい傾向があります。

ここからは持論ですが・・・

さて、土が命式にある人とない人では、生命力エネルギーに差が出るのではないかと思っています。

というのも、土=脾胃は消化器官であり、口から食べたものは脾胃で消化吸収され、全身を巡る人体のエネルギーが作られます(このエネルギーは「気」と言います)。このエネルギーは体を維持し動かすすべてのエネルギーのもととなるので、脾胃が弱っている人というのはエネルギーをうまく作ることができず、元気がなくなってしまいます。

 

気は、熱を作る、臓器の位置を保つ、血液や体液が外に漏れ出ないようにする、体液を動かすというような様々な働きがあるため、気が少ない(気虚)と冷え症になったり、胃下垂や子宮脱、脱肛など臓器が下がってきたり、汗が止まらない、月経がダラダラ続く、むくむ、など全身に良くない症状が現れます。
漢方薬では気虚の薬にはよく胃薬が入っています。脾胃は湿を嫌うので(五行分類表を見てください)、胃から湿を取り除くような生薬が配合されています。

ですから、命式中に喜神の土がある人、あるいは忌神でも適度に土がある人は、エネルギーに満ちていて活力があり、体力があるとも考えられます。

逆に忌神でも土がまったく命式にないと、疲れやすかったり、貧血になったり、エネルギー代謝がうまく行かず太ったり、逆に痩せたりしやすいように思います。

(まだ検証数が少ないので、あくまで持論です)

 

おわりに

このように四柱推命においても中医学と組み合わせて使うと、おおまかにですが、体質の傾向や病気のリスクなどを知ることができます。

特に気になる方には鑑定の際にお知らせすることもできます。その旨お伝えください。

自己紹介
Ryu-jin(リュージン)

前向き人生脚本家】Ryu-jin(リュージン)

1973年(癸丑)生まれ。
二人の子どもの不登校をきっかけに中医学の考え方に興味を持つ。
中医学を学んでいるときに、中医学と親和性の高い中国式四柱推命と出会い現在に至る。
登録販売者として漢方薬を販売する傍ら、心理学も学ぶ。

適応指導教室で不登校の子どもたちと一緒に遊んだり
勉強するボランティアもしている。
中国式四柱推命にて不登校問題や親子関係などについても鑑定を行っている。

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