四柱推命において、天干同士の関係（干関係）には、
・日干と同じ仲間、強まる（比劫）
・日干が洩らされる（食傷）
・日干が剋す（財星）
・日干が剋される（官星）
・日干を生じる（印星）
がありますが、食傷だからといってどの干の組み合わせでも日干が洩らされるわけではないし、財星だからといって日干が剋せない関係もあります。
これからシリーズとして、干関係をいくつか書いていこうかなと思っています。
乙ー戊 鮮花名瓶
今回は「乙ー戊」の関係です。
乙が日干なら、戊は正財の関係になります。
乙と戊の関係
乙（きのと）は草花、つた、つる、といった植物を表します。甲（きのえ）は堅くて大きな樹木を意味するのに対し、乙は柔らかくて美しい（時には踏まれてもへこたれない、したたかな強さを秘めた）植物です。
戊（つちのえ）は大きな山、鉱石を産出する鉱山、また火を調節するかまどや炉も意味します。
そのほかに、特に乙と戊の組み合わせにおいて、戊は「美しい生け花を飾る花瓶」を意味します。乙ー戊の組み合わせは「美しい花々と、それらをさらに引き立てる美しい花瓶」となり、「鮮花名瓶（せんかめいびん）」と言われたりします。
乙は干関係から戊を剋すことはできません。小さな草花は、大きな岩山を弱めることはできないからです。
鮮花名瓶を持つ人は理財に長ける
乙に対して戊は正財であり、金銭運の意味合いがあります。財星を持つ人は物事に働きかけ動かす力があります。転じて組織で人を動かしたり統括する能力を持っていますし、折衝能力、社交性等に優れているのでお金を稼ぐ力があるわけですね。
鮮花名瓶の名のごとく、特にこの組み合わせを持つ人は金銭運に恵まれ、経営者としての才を持つと言われます。戊（財星）が乙にとても良い働きをするので、財界で活躍されたり社長として会社経営するなどに向いているのでしょう。
鮮花名瓶を持つ有名人
乙ー戊を持つ人で有名人と言えばソフトバンク創始者、孫正義さんです。いかにも「経営者」「お金持ち」ってイメージがありますね。日本長者番付で、ユニクロの柳井会長についで2位となっています。また、ノーベル生理学賞を受賞された山中伸弥医学博士が鮮花銘瓶を持っておられます（生まれ時間によっては変化干合で変わるかもしれません）。
他にも劇作家の野田秀樹さん、小説家の宮部みゆきさん、同じく小説家の綾辻行人さん、柔道ソウルオリンピック金メダリストの故・斉藤仁さん、俳優の宇梶剛士さんなどなどが日干乙、月干戊の鮮花名瓶の命式を持っておられます。（Ryu-jin調べ）
野田さんは脚本・演出によって作品をまとめあげ、斉藤さんは全日本柔道重量級の監督をつとめるなど、財星の意味合いの「統括する能力」はおふたりともピカイチでしたね。統括すると言えば、宇梶さんはお若いころ暴走族の総長をつとめられていたとか・・・
宮部みゆきさんは、新潮文庫で累計2300万部を超える発行数、現役作家では１位だそうですよ。しかも2017年の情報ですから、現在はさらに上をいっているでしょう。2300万部、これが全部売れたとして、印税は１０％前後と言いますから・・・すごい額ですね。下世話な話ですけど（笑）
宮部さんと同じ誕生日の綾辻行人さんですが、京都大学大学院在学中に『十角館の殺人』で作家デビューされました。「館シリーズ」だけでも670万部売れているそうです。
さて他にも芸能レポーター故・福岡翼さん、イラストレーターわたせせいぞうさん、俳優中丸新将さん、作家の故・伊集院静さん、落語家桂小文枝さん、歌手矢野顕子さん、元プロ野球選手の池山隆寛さん、女優の大塚寧々さん、元光GENJI大沢樹生さん、元プロ野球選手の斉藤隆さん、落語家の二代目林家三平さん、元プロ野球選手の谷繁元信さん、元横綱貴乃花光司さん、タレント土田晃之さん、アナウンサー近藤亨さん、（まだ続きます）
ネット情報では生まれ時間が分かりません。他にも日干乙ー時干戊を持つお金持ちもいるかもしれません。
命式の良さより行運の良さ
ところで長者番付1位の柳井正さんの命式には鮮花名瓶はありません。お金持ちが鮮花名瓶を必ず持っている、ということでもないようですね。鮮花名瓶を持っている人に、お金持ちが多い、お金持ちになるチャンスがあるという解釈になるでしょう。
せっかく鮮花名瓶を持っていても、行運で良い巡りがなく、才は持ちながらも芽が出ていない人もいるでしょう。
何度もブログに書いていることですが、命式の良さよりも行運の良さが、人生においては大事と言われています。
次回もほかの干関係について書いてみようと思います。
Ryu-jinの中国式四柱推命では干関係をしっかり学べます。
