先日、落語家の林家こん平さんがお亡くなりになりました。私が小さい頃から【笑点】で大きな声で元気いっぱい面白いことを言って笑わせてくれた方が亡くなられ、さみしい気持ちがします。テレビで弟子の林家たい平さんが、お師匠のこん平さんについての思い出を語っておられたのが、とても印象的だったので紹介します。
この言葉は、子育てをする母親としても、中国式四柱推命にとっても、しっくりくる言葉だなと思いました。いかんせん、自分の子どもに対しては期待する部分が大きく、自然と「あれしろ、これしろ」「勉強したの?」「スポーツもやらせなくては」など、あれこれ言いたくなってしまいます。
他所のお子さんと比べて、「あの子はできるのにうちの子は・・・」とがっかりしたり。でもそうじゃないですよね。
花だって春に咲くのか秋に咲くのかいろいろあるように、子どもだってそれぞれ違います。それにどんな花を咲かせるのか、小さな花をたくさん咲かせるタイプか、大輪の花を1輪咲かせるタイプなのか、子どもによっても違うと思います。それをじっくりと焦らず待つ。子どもにも「焦らなくていいよ、必ず咲くからね」と言える親に、つくづくなりたいと思います。
さて、中国式四柱推命では、運気の良い時期悪い時期がはっきりと分かります。どんなに努力を重ねていても、花が咲かない時はあります。そして、花によって咲く季節が決まっているように、人によっていつ花が咲くかは違います。だからこん平さんはたい平さんに「焦るな」とおっしゃっていたのでしょう。
ただ、春の開花を待つ間は何もしなくて良いのでしょうか。種をまき、お日様に当て、夏の暑い時には枯らさないように水をやり、肥料を与えて、必要あれば枝を剪定して、こその、春の花だと思います。また種類によってはある程度の寒さを経験しないと咲かない花もあるそうです。有名なところでは桜がそうだそうです。
寒さを経験しないと咲かない・・・何か奥深いものを感じますね。春の桜をことさら美しいと感じるのは、我々人間も、寒い季節をがんばって乗り越えたからかもしれません。
さて、暖かくなれば花は自然に咲くでしょう。でもきれいにたくさん咲かせるには、それまでの「お世話」=努力が大事だと思います。運気の良くない時期は、やがて良くなる運気の時期のためにひたすら自分をお世話する。よりきれいでたくさんの花を咲かせるために、今できること、やれることをがんばりましょう。
体調が悪い時にはしっかり休んで、来るべき時が来たら動けるように養生しておきましょう。そうしてこそ、運気の良さを真の意味で享受できるのです。たい平さんの現在のご活躍も、おそらくそうした努力のたまものであると思います。
子育ても同じ。
放っておいても勝手にのびのびと育ち、勝手に花咲く子もいるでしょうが、やはり子どもには細やかなお世話も必要です。きれいな花を咲かせようと思ったら、愛情という水やりを忘れずに。それは子どもにあれこれ指示をしたり、コントロールしようとすることではないですよ。親が与えたいものを与えるのではなく、子どもが求めるものを与えることです。
子どもが欲しがるゲームやおもちゃを際限なく与えるということでもありません。子どもが本当に求めているものは、保護者のぬくもり、やさしさ、自分を受け入れてくれるという安心感です。これらはいくらでも与えましょう。それが水となり肥やしとなり、大人になるころにはきっと素晴らしい花を咲かせてくれると思います。