ある日、お客様から相談を受けたんですけどね。
「夫が亡くなるのは妻の〇〇が悪いせい」・・・は??(笑)
そのお客様が、私とは別の、四柱推命をする自称占い師という人から「△さんも■さんも(おふたりとも最近亡くなった有名人)奥様の〇〇が悪いので亡くなられた」「あなたも同じだから気を付けて」みたいなことを言われたそうなんですよ。
それでね、怖くなっちゃうじゃないですか、普通そんなこと聞かされたら。
「私のせいで、夫になにかあったらどうしよう・・・」とかって思っちゃいますよね。仲良しご夫婦ならなおさら、夜も寝れなくなるかもしれない。
私はその話を聞いた時に、ん~?四柱推命のそもそもの理屈と合わないよなぁ、何より安直すぎるなぁと思いました。でもまぁ検証しないで批判するのもなんなので。
考えてみたんですよ。この自称占い師の言う法則ってそもそもどれくらいの確率で当てはまる人がいるんだろうと。
それで計算してみました。
(本当は詳しく計算過程を書きたいんですけど、その法則?を明らかにしちゃうとお客様に迷惑がかかるといけないので、ここでは伏せておきますね)
妻の〇〇時期に夫が亡くなる確率は1/10
計算した結果、妻の〇〇時期に夫が亡くなる確率は、10組に1組いるかいないかくらいでした。
それから、ここ最近亡くなった有名人で、ご夫婦とも生年月日(さすがに時間までは分からない)の分かる方を10組調べてみたらですね(私ヒマだったんですね(笑))、そのうち1組がその法則に当てはまってました。もちろん残りの9組は違いました。
△さんと■さんを入れたら若干確率は変わりますけど母集団(サンプルのおおもと)が10組ですからね。もっとたくさん、1000組くらい調べたら、やっぱり1/10くらいになるんじゃないかなぁ。いくらヒマでも調べる気にもならないですけど・・・
さてこれが何を意味しているかというと、「夫が妻の〇〇時期に亡くなる確率」と「実際に、夫が妻の〇〇時期に亡くなった割合」というのが、ほぼ一致するんですね。ざっくりですけど。
つまり、理論上は10組に1組の確率でその法則に当てはまるはずであると推定したところ、実際その通りの確率で起こっていた、ということです。
もしそこに、夫が妻の特定の〇〇時期に必ず(あるいは2組に1組でも)亡くなるという法則があるのだとすれば、
「理論上、夫が妻の特定の〇〇時期に亡くなる確率」<<<<<「実際に、夫が妻の特定の〇〇時期に亡くなった割合」
となるはずなんです。
10組の夫婦がいたら、少なくとも3組、4組この法則があてはまれば、これは偶然じゃない、四柱推命的になにか法則があるなってことになります。
なんの仕掛けもないサイコロを振ったら、1の目が出る確率は1/6ですよね。
10回サイコロを転がせば、やっぱり1/6くらいの割合で1の目が出ますよね。10回振って3回1が出たとしても、その後1000回まで転がせばおそらく1/6に近い数字(160回くらい)が出ると思います。
これが例えば1/2くらいの確率で1が出たら、このサイコロはなんかおかしい、ってなるでしょう。それと同じと思っていただければ。
つまり、△さんも■さんも、亡くなった時に妻の〇〇時期だったのは「たまたま」「偶然」てことです。
だから夫が亡くなるのを防ごうとして、別居しようが離婚しようが、冷たい言い方になりますが夫は亡くなる時には亡くなるし、もし亡くなったとしたら1/10の確率で妻の〇〇が特定の時期だったってことです。
分かりますでしょうか(笑)??
厳密には、夫の年代別死亡率までは計算に入れていませんので(各年代同じ確率で亡くなると仮定している)、夫の亡くなる確率の高くなる高齢者になればなるほど、この法則に当てはまる妻の人数は見かけ上増えますが、妻の〇〇が特定の時期である確率は変わらないので、やっぱり10組に1組って感じになると思います。知らんけど(笑)
占い師のおかしてはならないタブー
「占い師は人の生死を口にしてはいけない」
よく聞く話ではありますが、「占い師は人の生死を口にしてはいけない」んです。
それはタブーなんです。
だって占い師に「いついつあなたは(夫は、子どもは)死ぬ」なんて言われたら、気になって気になって眠れなくなって、自分自身が病気になりそうじゃないですか。
占い師の「死」という言葉で、本当に死を引き寄せてられているんです。
さらに占い師側から見れば、「自分の占い結果を当てたいがために人の死を願うようになる」ため、タブーとしているのだと私は考えます。
怖いですよね、誰かの死ぬ時期を占って、その通りになるように願うなんて・・・考えただけでもゾッとします。
「頼まれてもいないのに占ってはいけない」
そしてもう1つのタブーとは、「頼まれてもいないのに占うこと」だそうです。
こちらは・・・身に覚えのある占い師の方も少なくないと思いますね。
芸能人が亡くなったりするとブログでこそこそ、その理由を書いたりする、あれも含まれると思います。
実は私も人のこと言えません、生死については書いたことはないですけど。
とにかく、人が頼んでもいないのに「何年かの間に、誰かが死ぬよ」みたいなことを言ってくる人は信用しちゃいけません。
だってそりゃ、ある程度の年齢になれば、いまから何年かの間に知り合いのひとりやふたり、亡くなることもあるでしょうよ。
誰にでーも、なんとなーく当てはまることを、さも「当たったでしょう」みたいに言うのは心理トリックでこちらをだまそうとしているんですよ。それを心理学用語でバーナム効果って言います。
そのうえ「わたしが何とかいたしましょう」のように金銭の要求などされたら、それはもう立派な詐欺になるそうです。(刑法246条『人を欺いて財物を詐取する行為』ですって!)
↓古い記事ですが悪質占いサイトについて書いてました
とにかく。
占いとは人や自分のために”使う”ものであって、その結果に”振り回されてはいけない”んです。
そこを間違うと、以前も書きました「占いジプシー」になるし、いつまでたってもどれだけ占ってもらっても不安が消えない、そういう人生になってしまいます。
以前も確率の計算やってましたね。